絵こよみ「立秋」ひぐらしカナカナと|二十四節気 其の十三

二十四節気の「立秋(りっしゅう)」は、初めて秋の気配が漂い始める頃。立秋を迎えれば、どんなに暑くても残暑と言います。暑中お見舞いも立秋の前日まで、この日からは残暑お見舞いとなります。

二十四節気_立秋_ひぐらし

 

木々の繁みの中からは、涼やかで どこか寂しげな蜩(ひぐらし)の「カナカナ…」という鳴き声が聞こえてきます。暑い夏と小さな秋が交錯しながら、少しずつ季節が移り変わっていきます。

 

初秋_七月_文月

 

「立秋」における七十二候は 次の三候

 

初候「涼風至る(りょうふういたる)」第三十七候

涼しい風を感じ始める、新暦8月7~11日頃

まだまだ厳しい暑さが続く中、時折りスーっと涼しい風が体を吹き抜けていきます。心身ともに癒してくれる優しい風、暑い夏を過ごしてきたからこそ感じる秋の心地よさ。聞こえてくる虫たちの鳴き声や咲いている草木の様子などにも、季節の小さな変化を感じます。

 

次候「寒蝉鳴く(ひぐらしなく)」第三十八候

ひぐらしが鳴く、新暦8月12~16日頃

木々に留まる蝉たちが、全身を震わせながら力強く奏でる大合唱が響き渡る中、朝夕の散歩道で聞こえてくる蜩(ひぐらし)の消え入るような高く澄んだ鳴き声は、夏の終わりと秋の訪れを知らせてくれています。この時季の散歩道…、五感で小さな秋を感じてみましょう。

 

末候「蒙霧升降ろす(のうむしょうこうす)」第三十九候

深い霧が立ち込める、新暦8月17~22日頃

大海原のような青い空を、ゆったりと動いていく白い霧。それを小さな波に例えて「細小波(いさらなみ)」と言います。そんな空の様子を眺めながら、行きゆく夏への名残り惜しさを感じます。お盆を過ぎて、少しずつ涼しくなり、秋の気配が漂い始めます。

 

◆ 暦で、話を咲かせよう。「日本の旧暦」

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